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「日本海大海戦」
(にほんかいだいかいせん) 監督:丸山誠治 出演:三船敏郎 1969年
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昔は8月の邦画というと怪談映画か戦争映画だった。そこで今週は、東宝の8・15シリーズ(67年夏にオールスター総出演の「日本の一番長い日」を公開したら大ヒットしたので、それ以来毎年夏にオールスターをキャスティングした戦争映画を公開することになったのだ)の第3弾として製作された、「日本海大海戦」を紹介しよう。 67年、68年の2作品は日本が敗戦した太平洋戦争を描いたものなので、今度は日本が勝った戦争映画で観客をスカッとさせようということになった(別に、戦争を支持しているわけじゃないので誤解しないでね)。それで出来上がったのが、日露戦争で日本連合艦隊が日本海対馬沖でロシア、バルチック艦隊を撃破するお話ってわけ。キャスティングはというと、三船敏郎が連合艦隊司令長官、東郷平八郎を。加山雄三が“杉野はいずこ”の広瀬少佐を演じている。“杉野はいずこ”広瀬少佐といっても誰もわからないかも知れないので、ちょっと説明しよう。自分の乗っていた戦艦が敵の攻撃を受けて大破、沈没寸前というとき、広瀬少佐は乗組員を全員救命ボートで脱出させたあと、火柱が上がりどんどん浸水する艦内でたったひとり姿の見えない部下、杉野を探すのだ。しかし、とうとう見つけられずに自分も杉野も艦と運命をともにしてしまう、という話なのだ。当時は、部下を思い遣る上官の美談として語られて有名になった。 ほかの出演者は、ロシア帝国に革命を起こそうとする共産党を応援するスパイ、明石中佐に仲代達矢、明治天皇に松たか子の祖父、先代・松本幸四郎などと、ほんとにオールスターというにふさわしい豪華キャストだ。関係ないけど、プロ野球のオールスター戦もこれくらい豪華な顔ぶれだともっと面白いのに。ちなみに、海戦シーンの特撮は、特撮の神様とうたわれた円谷英二でこれが遺作となった。こちらもさすがの迫力。
( 書き下ろし )
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