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コラム

連載快楽亭ブラック
「モスラ対ゴジラ」 (もすらたいごじら)  監督:本多猪四郎 出演:宝田明 1964年 掲載日2000年12月13日
 本作の特技監督で、特撮の神様といわれた円谷英二監督の夢は、怪獣オールスター総出演で「忠臣蔵」を作ることだったという。円谷監督を敬愛してやまないあっしは、もしもその夢が叶ったらどんな物語になったかを想像して、「怪獣忠臣蔵」という新作落語をこしらえた。ここではそのプロットを披露しよう。
 宇宙怪獣サミットが日本で開催された。宇宙怪獣の接待係になったのが、南海インファント島出身で、正義感の強い堅ブツでとおるモスラ。その指南役が、賄賂上等世渡り上手の高級官僚キングギドラなのだが、キングギドラの賄賂の要求に応じないモスラはてってーてき!にイジメられる。ついにキレたモスラが、必殺技の黄色い粉を撒き散らして戦いを挑むが逆にやられてしまう。モスラは仇討ちをゴジラにたくして非業の死を遂げるのだった。ゴジラは、ラドン、バラン、アンギラス、エビラ、ミニラなど四十七匹の怪獣とともに、身をやつして密かに準備をすすめる。やがて、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んだゴジラ率いる四十七匹はついに本懐を遂げるのであった。めでたし、めでたし。
 とまあこんなところでやすが、ほかにもウルトラマンやブースカ、ガメラまで登場して、そのハチャメチャさが受け、毎年12月「忠臣蔵」の季節には必ずリクエストされる超人気の演目になっているのだ。
 この落語のアイディアはゴジラ、ラドン、モスラが協力してキングギドラをやっつける「三大怪獣・地球最後の決戦」からヒントを得たものだが、「ゴジラ」シリーズでその1本前にあたる本作では、モスラは善玉、ゴジラは悪玉として描かれている。モスラはゴジラに倒されるが、モスラが身を呈して守った卵から双生児の幼虫が現れて、どう見ても勝てなさそうなゴジラに立ち向かう姿が泣かせる。
 今回は、あっしの創作落語にネタまで提供してくれた?怪獣たちと、特撮で怪獣を自由自在に操った名伯楽、円谷英二監督に座布団一枚!

  ( 書き下ろし )

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