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コラム

連載快楽亭ブラック
「黒い家」 (くろいいえ)  監督:森田芳光 出演:大竹しのぶ 1999年 掲載日2001年04月04日
 99年は、森田芳光監督の当たり年だった。ゴールデン・ウィ−クに『39/刑法第三十九条』を、秋には『黒い家』と、サイコ・サスペンスの傑作2本を公開し、あっしたち映画ファンを楽しませてくれた。
 この2本では、あっしは断然本作をオススメする。役者全体があまりにも作りすぎて、ふだんとまるで違う『39/刑法第三十九条』(杉浦直樹なんて、出てきてしばらくたってもあっしは笹野高史だとばかり思っていたくらいだ)は、野球で言えば、変化球を多投する打たせて取る技巧派のピッチャーのよう。まあ、タイガースの開幕投手、星野ってとこかな。そこへいくと本作は、真っ向勝負でばったばったと三振を取る豪速球投手のようだ。観客をストレートに怖がらせている。例えるなら、やっぱりライオンズの松坂かな。なんてったって、大竹しのぶの悪女ぶりがすごい!
 近年の日本映画では、『陽炎2』で女親分を演じた小柳ルミ子と並ぶ悪女ぶりだった。もっとも小柳の場合は、一連の騒動を見ていると本人の性格も相当悪そうで、演技じゃなくて地でいってるだけじゃないかと、あっしは思っている。大竹の場合は演技の巧さは折り紙つきだけど、あの悪女ぶりはあまりにも見事だった。惜しむらくは、作品のなかで乳房を見せるシーンがあるんだけど、本人ではなくて吹き替えだったということだ。
 そのあたりを確認したいという向きには、『大竹しのぶオールナイト』で放送される『死んでもいい』と『青春の門・自立篇』は必見だ。2作品とも大竹がヌードを披露しているので、本作の吹き替えオッパイとよおく見比べてみよう。
 というわけで、今回は大竹しのぶのオッパイじゃなかった、卓越した演技力に裏打ちされた見事な悪女ぶりに座布団一枚! ( 書き下ろし )

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