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コラム

連載快楽亭ブラック
「サラリーマン忠臣蔵」 (さらりーまんちゅうしんぐら)  監督:杉江敏男 出演:森繁久彌、三船敏郎、東野英治郎 1960 掲載日2001年06月15日
 日本映画全盛期は邦画各社が競って「忠臣蔵」を映画化した。「忠臣蔵」は登場人物が多く、スターがたくさんいる会社でなくては製作出来ない。「忠臣蔵」を映画化する事は、その会社のステータスを上げる事なのだ。ちなみに邦画6社のうち、現代アクションと青春ものがメインの日活と、会社が小さい新東宝は「忠臣蔵」が製作出来なかった。
 さて、その「忠臣蔵」に異色作が3篇ある。当時、動画技術が日本一だった東映が動画で作った「わんわん忠臣蔵」、また「忠臣蔵」の世界を現代ギャングに置き換えた「ギャング忠臣蔵」の2本と、また「サラリ−マン喜劇で売った東宝がそのサラリーマン映画100本記念として作った「サラリーマン忠臣蔵」だ。この映画、出演者が凄い。いつもの森繁久彌、加東大介、小林桂樹のトリオに加え、三船敏郎、池部良、三橋達也が顔を揃える豪華オールスターだ。
 お話は歌舞伎の名作「仮名手本忠臣蔵」を大序から十一段目まで見事にパクっており、歌舞伎ファンが見ても楽しめる。「続サラリーマン忠臣蔵」での株主総会の前に、大石(森繁)が部下に「私が山と言ったら賛成、川と言ったら反対と言ってくれ」と合言葉を決めるシーンの馬鹿馬鹿しさには大笑いした。合言葉なんて面倒な事せずに、素直に賛成、反対を言えばいいのに。
 ま、古き良き時代のサラリーマン喜劇の王道をゆっくり味わっていただきたい。 ( 書き下ろし )

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