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コラム

連載快楽亭ブラック
「黒い画集・あるサラリーマンの証言」 (くろいがしゅう・あるさらりーまんのしょうげん)  監督:堀川弘通 出演:小林桂樹/原知佐子/江原達怡/織田政雄/平田昭彦/菅井きん/西村晃 1960 掲載日2002年12月12日
 「社長」シリーズ、「サラリーマン出世太閤記」シリーズ等、小林桂樹の作品にはサラリーマンものが圧倒的に多い。当の本人も「自分はサラリーマン役者だ」と認めていた程だった。
 そして東宝のサラリーマンものでの彼の役はマジメで融通が効かない正義感あふれる男というのがパターンだった。
 ところが同じサラリーマンを演じてもいつものイメージとはガラリと違う役に挑戦したのが「黒い画集・あるサラリーマンの証言」だった。この映画では部下のBG(昔はOLのことをこう呼んだ。BGはビジネスガールの略だが、売春婦と聞違えられるからと呼び方をOLに変えたのだ)と不倫をし、ある殺人事件の容疑者のアリバイを証明出来る立場にありながら、それをすると不倫がばれてしまうと証言を拒否する小心者を演じている。
 一つのイメージにとらわれず、悪役にも平気でチャレンジするあたりが小林桂樹の役者魂だろう。松本清張原作を映画化した作品の中でも、本作と「けものみち」の東宝で映画化された2本が群を抜いている。どちらも小林桂樹が悪役なのが面白い。お見逃しなく。 ( 書き下ろし )

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