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「桜の森の満開の下」
(さくらのもりのまんかいのした) 監督:篠田正浩 出演:若山富三郎/岩下志麻/伊佐山ひろ子/滝田裕介 他 1975
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掲載日2003年06月13日 |
篠田正浩監督作品「桜の森の満開の下」については面白い話がある。山賊役の若山富三郎はデビュー作「忍術児雷也」以来、娯楽映画一筋に生きてきた俳優だったが、この映画で初めて文芸作品と出逢った。脚本を読んでもさっぱりわからない若山は、弟分の山城新伍に「この映画はどういう映画なんだ?」と聞いた。困った山城は、「これは『ターザン』と同じです。ターザンは密林で一人で生きているうちは何の問題もなかったけど、そこへ都会からジェーンがやって来たんで心乱されたでしょう。若山さんがターザンで、岩下志麻がジェーンなんですよ」
「そうか」納得してクランク・インした若山だが、撮影終了後に山城を呼び出し、「馬鹿野郎、お前が言ってたのと全然違うじゃないか!」と怒ったという。
若山とはあべこべに、この頃の岩下志麻は文芸作品一筋だった。しかし今にして想えば若山富三郎と岩下志麻の顔合わせは「極道VS極妻」なんだよね。幻想的で不思議な時代劇ではありましたなあ。
( 書き下ろし )
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