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「の・ようなもの」
(のようなもの) 監督:森田芳光 出演:伊藤克信/秋吉久美子/尾藤イサオ 1981年
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掲載日2003年10月31日 |
森田芳光の「の・ようなもの」を初めて見た時、落語家として落語家を主人公にした映画が出来たのが単純にうれしかった。
それまでに落語家を主人公にした映画は桂春団治や三遊亭歌笑といったスター落語家の物語が多かった。そんな映画は偉人伝を呼んでいるようで面白くない。
無名の落語家が主人公なのはフランキー堺の「羽織の大将」と日活ロマンポルノ「続女の四畳半」があるが、前者はマスコミに売れる落語家はダメで古典をコツコツやらなければいけないという偏見がテーマなのがイヤ味だったし、後者は下町夫婦人情ものになっていた。殿山泰司の師匠は渋かったけどね。
「の・ようなもの」はやっと、あっし等と等身大の主人公が登場してくれた。
主演の伊藤克信にとってデビュー作のこれがベスト。この伊藤克信と付き合うソープ嬢役の秋吉久美子が素晴らしく美しい。そして夜の歌舞伎町で若手の落語家たちと出逢い、祝儀を渡して去ってゆく落語家役、春風亭柳朝は宝物と同じキャラクターなので、このキャスティングに楽屋内はうなった。ラスト近くの道中附シーンも落語家及び落語ファンにはたまらなく魅力的だった。
( 書き下ろし )
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