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コラム

連載快楽亭ブラック
「水戸黄門漫遊記」 (みとこうもんまんゆうき)  監督:三隅研次 出演:中村鴈治郎/勝新太郎/島田竜三/中村玉緒 1958年 掲載日2004年05月07日
 大映では「水戸黄門」を三度映画化している。大河内伝次郎と長谷川一夫、そして中村鴈治郎だ。長谷川一夫の「水戸黄門海を渡る」は助さん、格さんが市川雷蔵、勝新太郎という豪華版。長谷川一夫が老け役だけではいやだと若きアイヌのリーダーと二役で西部劇タッチの異色時代劇だがあまり面白くなかった。 
 鴈治郎の「水戸黄門漫遊記」が面白いと話には聞いていたが見る機会がなかったが、今回初めて見て、その想像以上の面白さに笑った、笑った。
 助さん、格さんを共に連れて忍びの旅に出ようとする黄門が退屈しないようにと家老がやらせで悪代官を用意しておくのが憎い。そうとも知らずに「少しこらしめてやりなさい」と助さん、格さんに命じ、最後に印籠を出して威張る水戸黄門が可愛くて笑える。それにこの黄門、困った事が起きると辛抱せずにすぐに正体を現してしまうなんとも軟弱なのがいい。それでいて泣かせるところはしっかりと泣かせる。時代劇の名匠、三隅研次の知られざる名作だった。こんな珍品を放映してくれる日本映画専門チャンネルに感謝。皆さんもお見逃しなく。 ( 書き下ろし )

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