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コラム

連載快楽亭ブラック
「ダイナマイトどんどん」 (だいなまいとどんどん)  監督:岡本喜八 出演:菅原文太/北大路欣也/宮下順子/嵐寛寿郎 1978年 掲載日2005年04月08日
 あっしの親友、AV男優の山本竜二は時代劇の大スター、嵐寛寿郎の甥であり、アラカン最後の弟子でもあった。彼に聞いた晩年のアラカンネタはどれも爆笑ものだ。京の銘菓、八ツ橋のCM撮影の時、たった一言のセリフが言えないが、スタッフは大スターに気を遣って共演の若い女優を「君が下手だから先生がセリフを言えないんだ」といじめるとアラカンも他人事の様に「あわてんと、おちついてやりや」と言うが、何十回もNGを出し、最後に監督がさじを投げ「先生、アドリブで結構ですんで」と言ったら「さよか、わてアドリブは得意でんねん」と大見得を切り、台本通りのセリフをびしっと決めた話は涙が出る程笑った。
 「ダイナマイトどんどん」の頃もセリフがほとんど言えない状態だったが、岡本喜八はそれを生かしてアラカンのセリフは妾の桜町弘子に通訳させ、本人は「ニンキョー!」の一言しか言わないという演出は見事の一言だ。
 やくざの抗争を、野球でカタをつけるという発想も面白く、それを菅原文太、北大路欣也という任侠スターが大マジメで演じるのがなんとも楽しいし、かつての松竹新喜劇の名優、小島秀哉が文太の兄弟分役でいい味を出しているのもうれしい。是非見てチョンマゲ。 ( 書き下ろし )

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