|
「竜二 Forever」
(りゅうじ ふぉーえばー) 監督:細野辰興 出演:高橋克典/石田ひかり/木下ほうか/香川照之 2002年
|
掲載日2005年04月14日 |
落語の中でも大ネタとされ、人情噺の名作といわれる「芝浜」は大きらいだ。酒呑みが禁酒をしたおかげで小市民的な幸せを得たというストーリーにはヘドが出る。
映画「竜二」(1983年)は武闘派やくざの竜二が妻子の為、やくざの足を洗ってカタギになって小市民的な幸福を得るが、無頼の血をおさえることが出来ずに再びやくざの世界に戻ってゆく話で、作品もいいが脚本、主演の金子正次がこの映画の公開直後の33歳の若さで急死してしまったことから伝説になった。
その金子正次の生き様と「竜二」製作に賭けた夢を描いたのが「竜二 Forever」だ。高橋克典の金子正次になりきっている姿が素晴らしい。正に入魂の演技だ。高橋克典の金子正次が日活映画「無頼・人斬り五郎」のポスターを見て「五郎の兄貴、久し振り」と語りかけるファーストシーンからあっしはこの映画にぐいぐい引き込まれた。映画を愛し、芝居を愛し、酒を愛した男たち、女たちに涙が止まらなかった。あっしと同世代の(誕生日も3日違い)細野辰興監督、会心の作だ。
この映画を今はなき中野武蔵野ホールで、「竜二」と2本立てて見たかったなあ…。
( 書き下ろし )
|
|