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「連合艦隊」
(れんごうかんたい) 監督:松林宗恵 出演:永島敏行/金田賢一/中井貴一/小林桂樹 1981年
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掲載日2005年08月12日 |
封切りでこの映画を見て、なんてアナクロな映画なんだろうと呆れ返った。29才だった。
数年前、浅草新劇場で久し振りに見直して涙が止まらなかった。
この映画では左翼系監督の撮る戦争映画のように誰も反戦を叫ばない。軍人たちは静かに死んでゆき、その家族も黙って悲しみに耐えるだけだ。それゆえに戦争の悲惨さが観る者に伝わる。(29才のあっしはなんと鈍感だったんだろう)
父、財津一郎の乗った戦艦大和が沈没するのを空中から見て、そして特攻に行く中井貴一の「お父さん、お父さんより少しでも長生きしたことがせめてもの親孝行です」のモノローグが悲しい。
永島敏行と金田賢一、二人の息子を戦争で亡くし、黙って海を見つめる父、森繁久彌の心情が哀しい。しかし森繁のそばには幼な子の姿が。金田賢一が出征する前、妻の古手川祐子と愛し合い、子供が出来たんだとわかってホッとする。国敗れて山河あり、そして人の想いも受け継がれてゆくのだと。それ等のエピソードにかぶる谷村新司の歌う「群青」に泣かされる。戦争を体験した松林宗恵監督にしか描けえぬ本物の戦争映画だ。
( 書き下ろし )
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