|
「生きる」
(いきる) 監督:黒澤明 出演:志村喬/金子信雄/藤原釜足/小田切みき 1952年
|
掲載日2005年10月21日 |
国語の時間で必ず夏目漱石や森鴎外を教えるように、学校で必ず黒澤明の「七人の侍」と「生きる」を見せるように出来ないものか。
映画は大事な文化遺産だし、黒澤明のこの頃の作品は、スピルバーグやルーカス、世界の映画人に大きな影響を与えたんだから、それを日本の若者が知らなくては情けないし、恥をかく。そして何より名作と出逢わない事は人生の重大な損失だから。
今から53年前に黒澤明が「生きる」を使って告発した官僚主義は今見てもちっとも古くない。これって実は恥ずかしいことだ。当の官僚たちがまるで映画に学んでいない、反省していないってことだから。あっしだって反省して借金返済の為に日夜努力しているのに。
それまで脇役一筋だったのが初めて大作の主役に抜擢された志村喬が圧倒的にいい。胃ガンで余命いくばくもないと知った時のおびえ、そしてその事によって初めて市民の為に尽くそうと使命感に燃え、公園を造ろうとするエネルギッシュな演技は正に入魂。そしてシンシンと雪の降る中を、夜中の誰もいない公園で一人静かに「ゴンドラの唄」を歌いながらブランコをこぐシーンが感動ものだ。国民必見の世界文化遺産。ありがとう、いーい映画です。(昔の太田胃散のCMのパロディなんだけど、わかったかしら)
( 書き下ろし )
|
|