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「近松物語」
(ちかまつものがたり) 監督:溝口健二 出演:長谷川一夫/香川京子/南田洋子/進藤英太郎 1954年
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掲載日2006年03月03日 |
歌舞伎の「大経師昔暦」を映画化したのが溝口健二の「近松物語」だが、人妻おさんと奉公人茂兵衛の不倫を扱った物語、歌舞伎と映画が決定的に違うのは、歌舞伎ではおさんも茂兵衛が暗闇の中でお互いに相手を別人だと思ってSEXし、それが明るくなって知れ二人で逃亡するうちに愛が芽ばえる。SEXから始まった愛なのに対して、映画では二人が不義を疑われて逃亡するうちにお互いの愛を告白し、それからSEXするドラマになっている。
あっしは歌舞伎の方が断然好きで、特に助平番頭が夜中に女中に夜這いをしようと裸で屋根に上り、フンドシを勃起したチン棒に見立てて見栄を切る場面は、歌舞伎が芸術ではなく庶民の娯楽だったのをわからせてくれるが、映画の方もきらいじゃあない。
溝口健二と長谷川一夫はこれ一本きりだが、茂兵衛を二枚目のきれい事でやりたい長谷川に対して、溝口はリアリズムで汚ない着物を着るように命じ、長谷川は日本一の美男スターのプライドで監督命令の汚ない着物にしながら、裏地を超豪華にしたというエピソードがある。→「近松物語」放送スケジュール
( 書き下ろし )
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