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コラム

連載快楽亭ブラック
「ある殺し屋」 (あるころしや)  監督:森一生 出演:市川雷蔵/野川由美子/成田三樹夫/渚まゆみ 1967年 掲載日2006年10月20日
 市川雷蔵の現代劇であっしのお勧めベスト2は「陸軍中野学校」(一作目が二作目以降をぶちぎって面白い!)と「ある殺し屋」だ。
 どちらも時代劇の代表作「眠狂四郎」に通じるクールな魅力にあふれている。
 特に「ある殺し屋」は後の「必殺」シリーズの原点ともいえる作品だ。普段は少女と二人でやっている小料理屋の主人で板前が、裏の世界では凄腕の殺し屋という設定は、それまでの映画では見たことがなく新鮮だった。
 時代劇のように大立ち回りで殺すのではなく、すれ違いざまに一刺しで相手を射止めるというのもリアルでドキドキした。
 ストイックに仕事をする雷蔵につきまとうドライなカップル、成田三樹夫と野川由美子のからみも面白い。そして注目は小料理屋で働く少女が、演歌歌手としてブレイクする前の小林幸子だということなのだ。この子がずーっと後に紅白歌合戦でド派手な衣装を着て歌うとは誰が想像出来ようか。
 今、フッと思ったが普段は職場で目立たなくて家では妻や姑にいびられるが裏の世界では凄腕の殺し屋、中村主水って藤田まことより雷蔵にぴったりの役ではないか。うーん、見たかったぞ。

→「ある殺し屋」シリーズ一挙放送スケジュール
( 書き下ろし )

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