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コラム

連載快楽亭ブラック
「荒木又右ヱ門 決闘鍵屋の辻」 (あらきまたえもん けっとうかぎやのつじ)  監督:森一生 出演:三船敏郎/浜田百合子/志村喬/片山明彦 1952年 掲載日2007年02月09日
 「荒木又右ヱ門 決闘鍵屋の辻」が見たいと思っていた。この映画、だいぶ前にTV(地上波)で見たことがあるが、まだ映画に目覚めていない頃で記憶にない。是非見直したいと思っていたら、ドンピシャのタイミングで今日放映してくれたので、喜んで見ましたよ。
 いきなり鍵屋の辻での荒木又右ヱ門の仇討ちシーンから始まる。三船敏郎の荒木又右ヱ門、活動写真のヒーローのようで強い、強い。
 千秋実、志村喬の仇役が憎々しいのも楽しい。ところがそれは後談で伝えられてきた荒木又右ヱ門の物語で、真実はこうだったと、それからリアルな荒木又右ヱ門の仇討物語が始まる。この構成に唸った。脚本は黒澤明、さすがだ。
 仇討の発端となった事件は描かず、鍵屋の辻で仇を待つ荒木たち一人一人の回想をはさみながら、限りなく史実に近い仇討を描く。
 三船の荒木又右ヱ門がスーパーヒーローではなく、一流の戦術家、仇討チームの名監督になっているのが面白い。森一生の演出も手硬い。荒木又右ヱ門でこれだけ魅せるのだから、黒澤明の書いた「忠臣蔵」が見たくなった。当時の東映プロデューサー、どうして企画を立ててくれなかったの。プンプン。

→「荒木又右ヱ門 決闘鍵屋の辻」放送スケジュール
( 書き下ろし )

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