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コラム

連載快楽亭ブラック
「金色夜叉」 (こんじきやしゃ)  監督:島耕二 出演:山本富士子/根上淳/船越英二/菅原謙二 1954年 掲載日2007年07月27日
 日本人なら誰でも知っている名場面、名ゼリフがある。「国定忠治」の「赤城の山も今宵が限り」、「婦系図」の「月は晴れても心は闇だ」、そして「金色夜叉」の「来年の今月今夜、さ来年の今月今夜、五年先、十年先の今月今夜のこの月を、僕の涙でくもらせてみせる」等々。
 ところが名場面、名ゼリフは知っていても全体のストーリーはよくわからないことがある。先日、名古屋の御園座で「国定忠治」の通しを見て、ただのやくざ物ではなく、国定忠治が悪い尼僧を殺したたたりで重い病気になり、遂には捕われるホラー時代劇だと初めて知った。
 今週の楽しみは「金色夜叉」だ。有名な熱海海岸の場は劇中劇やパロディで何十、何百回と見て知っているが、最近は芝居で上演されることがないので、実のところどんなストーリーか知らないのだ。いい年をして「金色夜叉」を知らないのは恥ずかしい。今週末は勉強のつもりで「金色夜叉」を見ようと思う。
 ヒロイン、お宮は当時日本一の美人女優だった山本富士子。今年のミス・ユニバースのように、ミスじゃなくてブスと悪口を言われない、本物のミス日本だしね。 ( 書き下ろし )

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