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「近松物語」
(ちかまつものがたり) 監督:溝口健二 出演:長谷川一夫/香川京子/南田洋子/進藤英太郎 1954年
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掲載日2007年08月03日 |
大監督と大スターがぶつかったらどうなるか?
黒澤明監督と勝新太郎の「影武者」事件のように不幸なことになる。ま、たいていは大監督が勝つんだがね。
「近松物語」は大監督・溝口健二と、天下の二枚目・長谷川一夫がお互いのプライドを賭けてぶつかった作品だ。
長谷川一夫が演じた茂兵衛は今でいうとカレンダー製作会社の係長。ただのサラリーマンだ。それが夫の浮気に悩む社長婦人との不倫を疑われ、遂に2人は本当に愛し合うようになるという物語。リアリズムにこだわる溝口健二は、長谷川一夫に汚ない着物を着るよう命じた。しかし長谷川は、女性ファンは溝口作品だから見に来るんではない。二枚目スターの自分を見に来るんだという自負がある。
そして二枚目はいつも美しくなくてはならない。リアリズムよりそっちが優先だというプライドがある。
この勝負、どうなったか。長谷川は溝口の言う通り粗末な着物で登場した。しかしその着物の裏地には物凄く金をかけたぜいたく品にしたのだ。そんな話を想い出しながら週末は「近松物語」を見よう。
→「近松物語」放送スケジュール
( 書き下ろし )
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