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コラム

連載快楽亭ブラック
「喜劇 駅前弁当」 (きげき えきまえべんとう)  監督:久松静児 出演:森繁久彌/伴淳三郎/フランキー堺/坂本九 1961年 掲載日2007年10月12日
笑いとお色気と涙の
爆笑人情喜劇

 森繁久弥、伴淳三郎、フランキー堺の芸達者トリオによる「駅前」シリーズ第3作「駅前弁当」はシリーズベスト1の名作だ。人によっては第1作「駅前旅館」の方を上位にするが、あっしに言わせると「駅前旅館」は文豪、井伏鱒二の原作、名匠、豊田四郎監督で喜劇というよりは文
芸作品になっている。いい年をした大人たちが色と欲とに目がくらんで珍騒動をするというのが「駅前」シリーズの基本パターンなのだから、本作のほうが本寸法なのだ。
 今回の舞台はうなぎの名所、浜松駅前の駅弁屋。美しい未亡人、淡島千景は弟のフランキー堺が遊んでばかりで店をほったらかしなので、一人で店をきりもりしている。そんな淡島をものにしようと森繁と伴淳が恋の鞘当て、そこへ大阪の資本家、アチャコがやって来るが・・・
 主役の3人にアチャコ、加東大介、坂本九と新旧の喜劇人が集まる豪華キャストでともかく笑わせる。伴淳がストリップ小屋のオーナー役なのでお色気もたっぷり、そして最後は泣かせるという笑いとお色気と涙の爆笑人情喜劇なのだ。
 監督は「警察日記」で日本中の涙を絞った名匠、久松静児。この監督はもっともっと評価されていい。
 大好きな日本映画の一本ではあるが、この映画に難が一つある。浜松の駅弁屋が舞台なので、美味そうなうなぎ弁当が出てきてあっしの食欲を刺激するのだ。この映画を見終わった後は、近所のうなぎ屋からうな重を出前でとろう。

→「喜劇 駅前弁当」放送スケジュール ( 書き下ろし )

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