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「天国と地獄」
(てんごくとじごく) 監督:黒澤明 出演:三船敏郎/仲代達矢/山崎努/香川京子 1963年
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掲載日2007年11月16日 |
脚本、演出、俳優陣…
これぞ日本映画だ!
先日、TVドラマとしてリメークされた「天国と地獄」の評判が高いが、あのドラマをほめる奴をあっしは認めない。脚本をほとんどいじらない癖に、時代設定を現代に、場所を横浜から北海道に変えたあのドラマのスタッフは、オリジナルを越えることを最初から放棄している。
妻夫木聡が演じた犯人がオリジナルと同じインターンというのが許せない。現代の若者が、丘の上に住む豪邸の住人に嫉妬をするなら、犯人はニートかネットカフェ難民にしなくては憎みにリアリティがない。また舞台の横浜、福富町のあのあたりなのだ。映画の舞台となったあのあたりにあっしはよく行くが、風俗店、ラブホテル、ピンク映画館、ホモ映画館、ストリップ小屋に馬券場があり、朝から酔っぱらっている奴や如何にもシャブ中の奴がうようよいるあの街だからこそ成立するドラマなのだから。あの程度のレベルのドラマで満足している奴は、黒澤明ファンでないと断言しておこう。
志の低いリメーク、ドラマを見せられた後は、口直しにオリジナルの映画を見るに限る。今月「天国と地獄」が放映されるのは、正にグッドタイミングなのだ。
練りに練られた脚本、見る者を一瞬もあきさせない演出、名優揃いの俳優陣、これぞ日本映画だ。ついでながら江ノ電の運転手役の沢村いき雄に注目して欲しい。黒澤明はこの役に三木のり平を起用したかったが、助監督が偉そうにオファーに来たのでのり平は怒って断ったそうだ。
→「天国と地獄」放送スケジュール
( 書き下ろし )
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