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コラム

連載快楽亭ブラック
「12人の優しい日本人」 (じゅうににんのやさしいにほんじん)  監督:中原俊 出演:塩見三省/相島一之/梶原善/豊川悦司 1991年 掲載日2008年06月06日
 三谷幸喜の新作、「ザ・マジックアワー」を見た。売れない映画俳優・佐藤浩市が伝説の殺し屋役を演じる仕事だと信じ込み、本物の暗黒街へ乗り込んで行って起こる大騒動を描くコメディで、笑わせるだけでなく、三谷幸喜の過去の名作映画に対するリスペクトも感じられ味わい深い作品だった。
 ところであっしは映画と共に演劇も大好き。三谷幸喜の舞台もよく見ているが、あまりにもベタで見ていて恥ずかしくなるような親父ギャグを照れもせず、堂々と押して演じさせるのがなんともおかしい。舞台「ショー・マスト・ゴー・オン」で佐藤B作演じるマクベス役者が「俺の人生、お先マクベス」と見栄を切ったときにはあまりのくだらなさ、馬鹿馬鹿しさに腹の皮がよじれるほど笑ってしまったぞい。
 三谷幸喜の出世作、「12人の優しい日本人」でもおもいっきりベタな駄ジャレが登場する。しかもその駄ジャレがほとんど有罪と決まりかけていた被告を無罪に導くことになるのだから、くだらなくてくだらなくて涙が止まらないほど笑ったものだ。
 「ザ・マジックアワー」公開記念に三谷コメディの原点である「12人の優しい日本人」が放映されるのはまことに嬉しいし、また来春から始まる裁判員制度の予習としての意味もある。公開当時は無名だった12人が今それぞれ売れっ子になっているのも感慨深いものがある。

→「12人の優しい日本人」放送スケジュール ( 書き下ろし )

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