|
「白い船」
(しろいふね) 監督:錦織良成 出演:中村麻美/濱田岳/尾美としのり/大滝秀治 2002年
|
掲載日2008年06月27日 |
観る者の心を白く洗い落してくれるメルヘン映画
なんとも心暖まる映画だ。島根県の田舎町に転任してきた女教師・中村麻美は教師という仕事を一生続けるべく悩んでいた。そんな彼女の授業中、授業に集中出来ずボーッと窓の外を見ていた6年生の男子が海を行く白い船を発見する。
女教師は自分の授業を聞いていない生徒を叱らず、むしろシンパシーを感じ、その白い船を調べ、船長にみんなで手紙を書くことを提案する。
子供たちと白い船の船長との交流が始まる。子供たちは白い船に乗りたいと言い出し、教師や親もそれを応援。そのことを記事にした新聞記者によって生徒たちと船長との交流が多くの人に知られ、遂に生徒たちが白い船に乗船出来ることになった。
子供たちが乗った白い船を見送ろうと、漁師の親たちが漁船に大漁旗を飾りつけ出港するシーンが感動的だ。
人々の善意が難問を解決し、子供たちの夢が叶う。そして教育者として挫折しかけていたヒロインも自信を取り戻す。後味が悪くないのが何よりうれしい。
現実は厳しく世の中にはイヤなことだらけだ。そんな時代だからこそ映画で夢を見て束の間現実を忘れたいのに、現実をそのまま映したような映画を観せられるのが何よりつらい。この映画のようなメルヘンは観る者の心を白く洗い落してくれるし、これがフィクションではなく実話だというのが、世の中まだまだ捨てたもんじゃないと励まされる。スタッフと地元の人たちの手作りの名作だ。
→「白い船」放送スケジュール
( 書き下ろし )
|
|