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コラム

連載快楽亭ブラック
「海軍特別年少兵」 (かいぐんとくべつねんしょうへい)  監督:今井正 出演:地井武男/佐々木勝彦/三國連太郎/山岡久乃 1972年 掲載日2008年08月15日
全ての日本人が、
年に1度は観るべき戦争映画


 先年亡くなった脚本家・鈴木尚之先生とは晩年、親しくお付き合いさせていただいた。その鈴木尚之脚本の戦争映画が本作だが、面白いエピソードを聞いた。あの萬屋錦之介がこの脚本に惚れ込み、是非教官役で出演したいと熱望していたというのだ。その俳優生活のほとんどが時代劇だった萬屋錦之介だから、もし実現していたら彼の役者人生唯一の戦争映画だったし、今井正監督とのコンビも『武士道残酷物語』『仇討』以来となったのだが。
 この映画、いつも映画化直前に中止となっていたのが、急遽東宝の8.15シリーズとして映画化が決まった時は錦之介の舞台のスケジュールが決まっていて出演できず、地井武男が代演になった。ウーン、映画ファンとしては錦之介で観たかったなあ。
 さて、会津の白虎隊の悲劇は今も語りつがれ多くの人々の涙を誘う。
 白虎隊の何が哀しいか、まだ幼い子供たちを、いくら兵士が足りないからといっても戦場にかりたて、その青春を、可能性を、命を散らせてしまったことにある。もう二度と幼い子供たちを戦争に巻き込んではいけないと何故思わないのか。何故この映画で描かれているように、14才から16才までの子供を日本は戦場に送ったのか。賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶというが、白虎隊の歴史から何も学べなかった当時の日本政府は大バカだ。全ての日本人は年に1度、『海軍特別年少兵』を観て、もう今度こそ子供たちを戦場に送らない誓いをたてねばならない。

→「海軍特別少年兵」放送スケジュール ( 書き下ろし )

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