【このドキュメンタリーがすごい!2019 特別企画 年末セレクション放送】「ぼけますから、よろしくお願いします。」 「ニッポン国VS泉南石綿村」 ほか

今年1月からスタートした「このドキュメンタリーがすごい!2019」。
世界の多様性に光を当てるように、セクシャルマイノリティや震災、認知症、アート、戦争、音楽など、さまざまなテーマにフォーカスした作品をお届けしてきました。

年末は、多くの反響の声にお応えして、12月16日(月)から平日の早朝に10作品をセレクション放送!

日曜邦画劇場で放送し、大反響を頂いた「ぼけますから、よろしくお願いします。」もラインナップに加えて、お届けいたします。

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ニッポン国VS泉南石綿村
放送日:12月16日
2018年・映画・カラー    監督:原一男  

「ゆきゆきて、神軍」から31年。ドキュメンタリーの鬼才・原一男が、国を相手取って損害賠償を求める裁判を起こした石綿(アスベスト)被害者とその家族の8年に及ぶ裁判闘争を記録した渾身のドキュメンタリー。2017年釜山国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞受賞、2017年山形国際ドキュメンタリー映画祭市民賞受賞。

かつて大阪・泉南地域には多くのアスベスト工場が密集し“石綿村”と呼ばれ栄えていた。しかしアスベストを吸い込むことで長期の潜伏期間の末に肺ガンや中皮腫を発症することが判明する。しかも国は以前から健康被害を把握していながら、経済を優先して規制や対策を怠っていた。そんな中、2006年に大阪・泉南地域のアスベスト工場の元労働者とその家族が損害賠償を求め国を訴える。本作は、“ニッポン国から棄てられた民”大阪・泉南アスベスト国賠訴訟の原告団に密着し、それぞれの暮らしぶりや人間模様をカメラに収めるとともに、長引く裁判の行方を通して国家と国民のあるべき関係を問うていく。

「ニッポン国VS泉南石綿村」(C)疾走プロダクション
恋とボルバキア
放送日:12月17日
2017年・映画・カラー    監督:小野さやか    脚本:(構成)港岳彦   
出演:王子/あゆ/樹梨杏/蓮見はずみ/みひろ  

宿主を性転換させるというバクテリアの一種“ボルバキア”をタイトルに、トランスジェンダー、レズビアン、女装者など8人のセクシャルマイノリティたちの恋愛模様、日常を追い、彼らの姿を通して曖昧で混沌とした性や恋、さまざまな夢、幸せのかたちなどを描き出していく。セルフドキュメンタリー「アヒルの子」でデビューした小野さやか監督作品。プロデュースは佐村河内守を追った森達也監督の「FAKE」や坂本龍一を追った「Ryuichi Sakamoto: CODA」などを手がけた橋本佳子。

ただオシャレがしたくて女装をはじめたら、いつのまにか男の人に恋をしていた。ステキな女の子に一目惚れをしたけれど、私は女で彼女は彼だった。体の性、心の性、好きになる性、表現する性。私たちのセクシュアリティは実はとても曖昧で混沌としている。その分、幸せのかたちや生きづらさにも限りがない。

「恋とボルバキア」(C)2017「恋とボルバキア」製作委員会
お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました
放送日:12月20日
2016年・映画・カラー    監督:遠藤ミチロウ  
出演:遠藤ミチロウ/THE STALIN/竹原ピストル/大友良英/二階堂和美  

伝説のバンド、ザ・スターリンを率いて過激なパフォーマンスと音楽性で多くの人々を魅了し、解散後もソロを中心に精力的に活動を続けるロック・ミュージシャン、遠藤ミチロウ。60歳の還暦を迎えた2011年、故郷・福島が震災と原発災害に見舞われる。それまで故郷を顧みることのなかった遠藤だったが、“プロジェクトFUKUSHIMA!”を始動させるなど、自らの故郷や人生と初めて向き合うようになる。本作は、そんな遠藤ミチロウが自らメガフォンをとり、自身のライブ・ツアーと、旅の先々での人々との対話を記録したロード・ドキュメンタリー。山形国際ドキュメンタリー映画祭2015 Cinema with Us 部門正式出品。

「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」(C)2015 SHIMAFILMS
息の跡
放送日:12月18日
2017年・映画・カラー    監督:小森はるか  

東日本大震災の津波により流されてしまった岩手県陸前高田市の住宅兼店舗の種苗店を自力で立て直し、営業を再開した佐藤貞一さんを追ったドキュメンタリー。

荒涼とした大地に、ぽつんとたたずむ一軒の種苗店「佐藤たね屋」を営む佐藤さんは、一方で、自身の被災体験を独学で習得した英語でつづった本を自費出版する。タイトルは「The Seed of Hope in the Heart」。その一節を朗々と読みあげる佐藤さんの声は、まるで壮大なファンタジー映画の語り部のように響く。彼は、なぜ不自由な外国語で書き続けるのか? そこには何が書かれているのだろうか?さらに佐藤さんは、地域の津波被害の歴史を調査し、過去の文献に書かれた内容が正しいものなのかを自力で検証していく。

ボランティアとして東北を訪れたことをきっかけに東京から陸前高田に移り住み、本作が初の長編監督作品となった映像作家の小森はるかが佐藤さんにカメラを向け、佐藤さんの思いをひも解く。

「息の跡」(C) 2016 KASAMA FILM+KOMORI HARUKA
毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル 最期に死ぬ時。
放送日:12月25日
2018年・映画・カラー    監督:関口祐加  

オーストラリアで活動を続けていた映画監督の関口祐加が、アルツハイマー病と診断された母との日々を撮影したドキュメンタリー映画「毎日がアルツハイマー」シリーズ第3弾。シリーズ第1作は当初YouTubeで公開され、同じ境遇にある人や医療従事者などから大きな支持を集めたことから、100時間に及ぶ動画を再編集して劇場公開された。今作は、自身も年齢を重ね、入院・手術を体験するなど、母の自宅介護にも困難さが増していく中、母のみならず自らの死も強く意識するようになった関口監督が、“緩和ケア”や“安楽死”、“自死幇助”といった人生の最期の迎え方について、これまで同様ユーモアも忘れず、深く考察していく旅を記録していく。

「毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル 最期に死ぬ時。」(C)2018 NY GALS FILMS
徘徊 ママリン87歳の夏
放送日:12月26日
2015年・映画・カラー    監督:田中幸夫  

大阪北浜。大都会のド真ん中に、ちょっと訳ありの母娘が住んでいる。 母は認知症、娘は自宅マンションでギャラリーを営む。 昼夜の別なく徘徊する母を見守るの娘の姿は、近所の誰もが知っている。徘徊モードが一息つけば、母娘一緒に居酒屋やバーにも寄る。そんな二人の生活は6年になる。「ここはどこ? あんたは誰?」「娘のアッコ」「えらい大きいなったな」「そらもう、おばはんや!」… 不条理とも言える二人のシュールな掛け合いに観客は笑い、やがて涙する。認知症ドキュメンタリー映画のイメージを一変させた母と娘のドキュメンタリー映画。監督は、性的マイノリティの人々をテーマにしたドキュメンタリー「凍蝶圖鑑」「女になる」で知られる田中幸夫。

「徘徊 ママリン87歳の夏」(C)風楽創作事務所
湾生回家
放送日:12月27日
2016年・映画・カラー    監督:ホァン・ミンチェン  

“湾生”とは日本統治下の台湾で生まれ育った約20万人の日本人をさす言葉。日本の敗戦後、彼らは日本本土に強制送還された。本作は、そんな歴史に翻弄された湾生の人々を訪ね、彼らが“故郷"に寄せる積年の思いを描いた、笑いあり涙ありの傑作ドキュメンタリー。日本にいても故郷・台湾によせる望郷の念を抱き続ける彼らの物語を通して日本と台湾の絆を見つめる。口コミで火が付き、台湾、日本でドキュメンタリー作品として異例のロングランヒットを記録した。

「湾生回家」(C)田澤文化有限公司
港町
放送日:12月23日
2018年・映画・モノクロ    監督:想田和弘  

「選挙」「精神」など国内外で高い評価を受ける映画作家・想田和弘監督による“観察映画”の第7弾。ベルリン国際映画祭2018正式招待作品。

瀬戸内海に臨む美しい港町、岡山県牛窓。前作「牡蠣工場」の撮影の合間に、たまたま出会った老漁師のワイちゃんを撮影し始めた想田監督。やがてそこにワイちゃんと親しいクミさんも割り込んでくる。カメラはそんなワイちゃんとクミさんに導かれるように、小さな港町に暮らす人々の営みを、静謐なモノクロ映像で丁寧に淡々と映し出していく。

美しく穏やかな内海と、小さな海辺の町に漂う、孤独と優しさ。やがて失われてゆくかもしれない、豊かな土地の文化や共同体のかたち。そこで暮らす人々。静かに語られる彼らの言葉は、町そのもののモノローグにも、ある時代のエピローグにも聞こえる。そして、その瞬間は、不意に訪れる……。

「港町」(C)Laboratory X, Inc.
ぼけますから、よろしくお願いします。
放送日:12月13日、12月19日
2018年・映画・カラー    監督:信友直子  

ドキュメンタリー作家の信友直子監督が、離れて暮らす両親の老々介護生活を見つめ、2016年9月にフジテレビ/関西テレビ「Mr.サンデー」で2週にわたり特集されて話題を呼んだテレビ・ドキュメンタリーの劇場版。同番組をもとに、追加取材と再編集を行った完全版。全国のミニシアター系の劇場で拡大公開され、各劇場で満席になるほど注目を集め、ドキュメンタリーとして異例の大ヒットを記録した話題作。
認知症を患った母と、介護のために95歳にして初めて家事を始めた父の姿を、信友直子監督は娘として、また制作者として葛藤を抱えながらも、ユーモアを織り交ぜつつ愛情あふれる眼差しでカメラを向けていく。
令和元年の文化庁映画賞文化記録映画部門大賞受賞。

「ぼけますから、よろしくお願いします。」(C)2018「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会
Cu-Bop(キューバップ) across the border
放送日:12月24日
2018年・映画・カラー    監督:高橋慎一    脚本:高橋慎一/伊賀倉健二   
出演:セサル・ロペス/ハバナ・アンサンブル/アクセル・トスカ/ユニティー/ロランド・ルナ   

写真家・ライターとして20年以上キューバに通い続けてきた高橋慎一が、キューバのミュージシャンたちと寝食を共にしながら、音楽の生まれる瞬間をとらえた音楽ドキュメンタリー「Cu-Bop Cuba New York Music Documentary」(2015年公開)に再撮影と再編集を施した世界公開版。

サックス奏者セサル・ロペスとピアニストのアクセル・トスカの活動を中心に、アメリカの経済封鎖で困難な状況にありながらも自国キューバに残って音楽活動を続ける者、あるいはアメリカに移住する者、それぞれの日常に密着し、キューバ音楽の魅力を紐解いていく。

さらに、今年4月に京都で行われたTRIO"Cu-Bop"の白熱のライヴの模様も公開!!

「Cu-Bop(キューバップ) across the border」(C)KamitaLabel