昭和20年8月の太平洋戦争終戦から77年。
日本の近代史のなかで唯一戦争のなかった「平成」が過ぎ去り、わたしたちは「令和」4度目の「8.15」を迎えます。
いま、毎日のように悲惨な戦争のニュースが飛び込んでくる渦中で、
わたしたちは、太平洋戦争の記憶をどう捉え、そしてどう次世代に引き継いでいけばいいのでしょうか。
戦争の悲劇を二度と繰り返さないために。
戦争の記憶を風化させないために。
映画を通じて、過去の歴史を振り返り、平和の大切さを考える日であってほしいと願います。
8月14日(日)あさ11時より一挙放送
出演:黒川弥太郎、原節子、伊東薫、中村彰、藤田進、進藤英太郎、大河内傳次郎
太平洋戦争時、真珠湾とマレー半島沖の奇襲攻撃の大戦果を受けて製作された開戦1周年記念映画。終戦後、米軍が実写と間違えたという円谷英二らによる見事な特撮シーンと合わせ、零戦二一型など実際の戦闘機や攻撃機が登場する。昭和11年、友田義一(伊東薫)は、海軍航空予科練習部に入る。山下分隊長(藤田進)のもと、厳しい訓練に耐える義一。やがて、出撃した彼の前に不沈の巨大艦・プリンス・オブ・ウェールズが静かに姿を現した…。実際に予科練で撮影された兵士達の訓練シーンなど貴重な映像が収められている。1942年度キネマ旬報ベスト・テン第1位
出演:藤田進、中村彰、志村喬、黒川弥太郎、灰田勝彦、大河内傳次郎
新鋭戦闘機「隼」を乗りこなし、第二次大戦で活躍した加藤建夫の伝記映画。イギリス空軍の戦闘機スピット・ファイアーなどを実際に使った空中戦も見どころで、特技監督は円谷英二が担当している。昭和16年12月初旬、フコク島へ進駐した加藤部隊長(藤田進)率いる部隊は、西へと航行する大船団を空から援護をするよう命じられるが・・・。
出演:乙羽信子/滝沢修/宇野重吉/山内明/清水将夫/北林谷栄/下元勉/大滝秀治
新藤兼人率いる独立プロ「近代映画協会」の自主製作映画の第1作品。原爆を直接取り上げた初の劇映画。広島の原爆で一家を失った小学校教師・孝子(乙羽信子)は瀬戸内海の叔父のもとに身を寄せていたが、原爆投下以来、戻ることのなかった広島へ行くことを決意する。原爆の爪痕が残る広島で、かつての教え子たちと再会しようとする孝子だが・・・。
出演:小林桂樹/丹波哲郎/仲代達矢/加山雄三/池部良/酒井和歌子/東野英治郎
太平洋戦争で日本が経験した唯一の国内戦として、多数の犠牲者を出した悲劇の沖縄決戦を、岡本喜八監督が壮大なスケールで描いた戦争スペクタクル。沖縄の本土復帰を前にした当時の時局を背景に製作された。敗色濃厚な日本軍は、連合軍を沖縄で食い止めるため、大量の兵力を注ぎ込んだ。しかし連合軍の空爆によって、沖縄三十二軍はあえなく四散、やがて米軍の上陸をゆるしてしまう。
出演:磯崎亜紀子/山ノ井隆信/有川博/高林由紀子/米倉斉加年 ナレーター:岸田今日子
小学6年生の山下睦子(磯崎亜紀子)は戦争で父親を亡くし、その翌年、横浜大空襲で母と弟までも失う。路頭に迷った睦子は唯一の従姉・香代の元で暮らし始めるが、ある日突然肺結核に冒される。隔離された防空壕で仲良しの友達・町子(有常舞美)と出会うのだが・・・。冷たい防空壕の中、わずか12歳で命を落とした睦子の悲劇を描く戦争ドラマ。太平洋戦争終結40周年記念作品。
出演:若村麻由美/田中実/永野典勝/渡辺美佐子/仲代達矢/滝田裕介/田村高廣/山本圭
出撃前の最後の思い出にピアノを弾いたという、ある特攻隊員の実話を映画化したヒューマンドラマ。昭和20年初夏、佐賀県の鳥栖小学校のピアノ係をしていた吉岡公子(渡辺)のところに二人の特攻隊員(田中、永野典勝)が訪れる。彼らは、出撃前にピアノを弾きたいと言い、一人はベートーヴェンの「月光」を、もう一人は「海ゆかば」を弾いて去っていった・・・。戦争時の抑圧された青春像を描く。
出演:(声)のん/細谷佳正/稲葉菜月/尾身美詞/小野大輔/潘めぐみ
世代を越えた熱い支持を集めて社会現象を巻き起こした「この世界の片隅に」に、約30分におよぶ新たなシーンを追加して語り直した新訂版。すずと遊郭で働く同年代の女性リンとの交流を中心に、すずの周りに暮らす人々の人生をより深く掘り下げて描き出す。声の出演はのん、岩井七世、細谷佳正ら前作のキャストに加え、花澤香菜が新たに参加。