映画美術監督・種田陽平制作の日本映画専門チャンネル新ジングル(本編前オープニング映像)「映画港町・シネポートタウン」

チャンネルの新ジングル(映画本編放送前のオープニング映像)を手掛けるのは、
『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』といった作品の美術監督・種田陽平。
3月からの新企画「ハイビジョンで甦る日の当らない名作」や「日本映画100年の100選」、最新映画をお届するおなじみ「日曜邦画劇場」などのレギュラー企画を映画館に見立て、ひとつの街として描きこんだのが「映画港町・シネポートタウン」なのです。そこには劇場だけでなく、映画の撮影所や撮影隊、この街を訪れた人々の暮らしも登場します。視聴者の皆様には「映画港町・シネポートタウン」に訪れていただき、お気に入りの映画館を見つけていただけることを願っております。

種田陽平制作ジングル「映画港町・シネポートタウン」に寄せるプロデュ―サ―の想い

高校生の頃、僕はスクリーンの中の世界に逃げていた。
「暗闇の宝さがし」とは寺山修司の言葉だ。まさに僕の学校は映画館だった。
効率よく映画館をはしごする。それはまるで時刻表を片手に駅から駅へ旅をする気分だ。
映画がVHSに収められてから、町から映画館が消えていった…。
BS開局に伴い、チャンネルのコンセプトデザインを一新することになった。
チャンネルを様々な映画館がある町に例えたらどうなるだろうと考えた。
その時、「まるで映画のセットみたい」
映画「ザ・マジックアワー」の台詞が頭に浮かんだ。
駄目元で「種田陽平さんにお願いしよう」と思った。考えただけで興奮した。
そして−完成。
そこには「夢」があった。何度見てもあきない「夢」があった。
「映画港町/シネポートタウン」種田さんに名づけていただいた。
この町はサクラダ・ファミリアだ。生きている町だ。

種田陽平監督からのコメント

親に手を引かれ映画館に出かけて行った子どもの頃。
僕たちは思い出す。
ゴージャスな洋風のファサードのロードショー館の佇まい。
名画座の小さいけれど清潔で無駄のない姿。
歓楽街の中には、大人のための映画館もあった。
僕たちは再び記憶の中の映画の町に戻りたいと思っている。
そして、もう一度、緞帳幕が上がり、映画が始まるのを待っている。

この「映画港町・シネポートタウン」には、撮影所もあるし、
外国からの船もやって来ます。
新しいシネコンもあるし、ドライブインシアターもあります。
かつて映画に夢中になった大人たちのための、映画の町をつくりたかった。
映画を愛していた、そして今でも愛し続けている大人たちに、
ぜひこの町を訪れてほしいと思っています。
種田陽平

種田陽平監督プロフィール

種田陽平監督映画美術監督 種田陽平
武蔵野美術大学油絵科卒業。日本を代表する美術監督の1人。主な美術監督作品に、岩井俊二監督『スワロウテイル』、クエンティン・タランティーノ監督『キル・ビル Vol.1』、是枝裕和監督『空気人形』、根岸吉太郎監督『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』、李相日監督『悪人』、三谷幸喜監督『THE 有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』、チャン・イーモウ監督『The Flowers of War:金陵十三釵』、舞台では三谷幸喜演出『ベッジ・パードン』など。『借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展』も話題を呼んだ。2011年紫綬褒章受章。現在、北京にて米中合作映画の撮影中。
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