監督・真利子哲也×主演・西島秀俊×グイ・ルンメイを迎えた、日本・台湾・アメリカ合作の極限のヒューマンサスペンス・映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』の公開を記念して、衝動や暴力を徹底的に描き、評論家やファンからの熱い支持を受ける監督・真利子哲也の作品を特集放送!
さらに、主演・西島秀俊と監督・真利子哲也の撮り下ろし対談インタビューもお届け!
9月10日(水)・16日(火)よる9時
出演:池松壮亮/蒼井優/井浦新/一ノ瀬ワタル/佐藤二朗/松山ケンイチ
新井英樹の漫画を真利子哲也監督が圧倒的熱量でドラマ化した話題作の劇場版。ドラマ版でも印象を残した蒼井優を相手役に、同志を得てさらに熱気を帯びる池松壮亮と全霊で体現する茨の恋路が涙腺を崩壊させる力作。先輩や上司の支えで営業マンとして成長中の宮本(池松)は、飲み会で出逢い惹かれた靖子(蒼井)の自宅で、元恋人の風間(井浦)と鉢合わせになった勢いで“この女は俺が守る”と宣言するが、晴れて恋人同士となった二人を過酷な試練が次々と襲う。
出演:柳楽優弥/菅田将暉/小松菜奈/村上虹郎/池松壮亮/北村匠海/三浦誠己/でんでん
暴力への衝動に駆られ続ける男の狂気が、周囲にもたらす波紋を描く衝撃作。「イエローキッド」の真利子哲也監督が柳楽優弥を主演に迎えて贈る衝撃のバイオレンス・ドラマ。所構わず喧嘩をふっかける狂気の男と、そんな彼の危険なゲームに巻き込まれていく若者たちの運命が描かれる。主演の柳楽優弥が本作でキネマ旬報主演男優賞ほか国内の数々の賞を受賞、真利子監督もロカルノ国際映画祭最優秀新進監督賞を受賞するなど、国内外で高く評価された。愛媛県松山市の小さな港町で暮らす将太(村上虹郎)は、ケンカに没頭し姿を消した兄・泰良(柳楽優弥)の消息を案じていた。流れ着いた松山市内で、屈強な者を見ては闘いを挑む泰良は、彼に惹かれた高校生の裕也(菅田将暉)と組むうちに暴力はゲーム性を帯び過激さを増す。
出演:遠藤要/岩瀬亮/町田マリー/波岡一喜/玉井英棋/三浦力/でんでん
インディーズ映画界で賞賛されてきた真利子哲也監督の、劇場長篇デビュー作。暴力の意義を追究し続ける真利子監督が、ある出逢いを発端に暴力が相乗的に増幅する様を圧倒的緊迫感で映す驚異のインディペンデント作品。東京の片隅で痴呆症の祖母と二人で暮らす田村(遠藤)は、ボクサーを志すも先輩に下っ端扱いされる惨めな日々を送っていたが、ひょんなことから憧れの漫画家・服部(岩瀬)の新作の主人公のモデルに抜擢されたのを機に、現実と虚構の境界や均衡が崩れていく。
出演:アキヨ・コマツ/クロエ・スコツェン/ケンゾー・ヤン
真利子哲也監督による短編。仲間で強盗を働くジミーと恋人レックス。目についた車に襲いかかると、後部座席で小さな少年を発見する。ジミーは少年を連れて行くことに…。
出演:宮崎将/山中崇/ももいろクローバー
人生に絶望する青年の彷徨を描き国内外で賞賛された、真利子哲也監督の中編。寡黙な主人公の孤独を際立たせる、6人編成時代のももいろクローバーのオーラ全開のパフォーマンスの輝きも見所。寂れた地方都市で、借金に苦しみ強盗事件に関わった田中(宮崎)は、衝動的に車を奪い国道沿いをあてどなく走り続けるうちに見知らぬ海辺にたどり着く。同じ海辺にPVの撮影に赴いたアイドルグループ(ももいろクローバー)は、停められたままの車をよそに生き生きと踊り歌う。
マンションの屋上からバンジージャンプする『極東のマンション』、自分を海賊の祖先だと思い込み新築の校舎に飛び込んでいく『マリコ三十騎』など観客や映画関係者の度胆を抜いた、衝撃的な短編作品を一挙にお届け!
[放送作品]
■『ほぞ』(2001年) 日常に介入していくカメラ。いつしか平和な日常は、戦慄の日常へと変貌を遂げる。真利子哲也監督衝撃の処女作!
■『極東のマンション』(2003年) 8mmカメラを片手に映像制作を始めた男。家賃一万円のアパートに住んでいる。目の前には家族が住む、新築のマンション。面白いものを作りたいがうまくいかない。単身カンボジアに行って撮影を試みるも家族から手厳しい批判を受け、自我をぶち壊すべく、より過激な映像制作に挑んでいく。
■『マリコ三十騎』(2004年) 大学構内の学生会館、その向かいには新築の校舎が建っている。学館で過ごしている男にとって、新築の校舎は馴染めない。ある日、自分の先祖が海賊であると思い込んだ男は先祖に思いを馳せて、新築の校舎に果敢に飛び込んでいく。廃れゆく学生会館と8mmフィルムへのオマージュ。
■『車のない生活』(2004年) 「車のある生活」をテーマとした10分の映像作品の募集をみて、「車のない生活」をテーマとして、新車購入代金100万円の賞金獲得を目指して制作する。
■『アブコヤワ』(2006年) 「そんな無茶な」をテーマとして、制作費100万円で映像作品を依頼され、その制作費の全額を年末ジャンボ宝くじに使い切って、その経緯を撮影した短編映画。製作費の100万円を全額宝くじの購入にあててしまったことからまき起こる親と息子の葛藤・苦悩を描いた、企画巻き込み式・セルフドキュメント。(オムニバス映画『そんな無茶な!』の一篇)
■『ニコラの橋』(2007年) 大家族のドキュメンタリー番組に父親として出演している男の秘密と狂気を描いた作品。
■『宿木』(2013年) お父さんが電話で声を荒げて話していることで目を覚ましたユキオ(8歳)。お父さんはユキオを車に乗せ夜の仙台の街を猛スピードで走っていく。ユキオは昨晩ホヤを食べることが出来なかったことが原因で捨てられるのではないかと思うのだが…。
出演:岩瀬亮/内田慈
2020年に新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって日本でも緊急事態宣言が発出されたことを受け、5組の映画監督(中野量太、園子温、「非同期テック部」、三木聡、真利子哲也)が、コロナ禍によってもたらされた社会の変化や意味、緊急事態の記憶を映画というかたちに刻んだ5編のオムニバス作品のうちの真利子哲也監督作品。2020年5月。あらゆる国や地域で緊急事態が宣言され、世界中で自粛生活が続いていた。だが、風景や状況は全く違っても、地球上は同じ時間軸で繋がっている。北米、南米、アジア、アフリカ、ヨーロッパ…。日本時間の19時ちょうど。世界はそれぞれの表情で過ごしていた。世界14カ国、21都市から届いたビデオレターを通じ、今でしか映し出すことのできない社会と人間の姿を描き出していく。
9月12日公開『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』の主演・西島秀俊と監督・真利子哲也の対談インタビュー!『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』の見どころ、撮影秘話、それぞれの映画作りに対する思いなど、日本映画専門チャンネルでしか観られない特別番組。