俊英、五十嵐耕平監督作品を総力特集。
第67回ロカルノ国際映画祭新鋭監督コンペティション部門に正式出品された『息を殺して』や、第81回ヴェネチア国際映画祭ヴェニス・デイズ部門にて日本映画初のオープニング上映された『SUPER HAPPY FOREVER』などの作品を手掛け、国内外から熱視線を集めている。
時に軽やかに、時に儚く。ミニマムでありながら深い余韻を与えてくれる、五十嵐耕平監督の作品を是非お楽しみください。
7月9日(水)よる9時30分スタート
出演:佐野弘樹、宮田佳典、山本奈衣瑠、ホアン・ヌ・クイン、笠島智、海沼未羽、足立智充、影山祐子、矢嶋俊作
五十嵐耕平監督が紡ぐ、青春期の終わりを迎えた人々の"奇跡のような幸福なひととき"
あるリゾート地を5年ぶりに訪れた幼馴染の佐野と宮田が、佐野の亡き妻・凪と出会った思い出の場所を巡りながら、かつて失くした赤い帽子を探すことから始まるひと夏の物語。人生のかけがえのない瞬間をさりげなくも鮮やかに記録する。
気鋭監督・五十嵐耕平が、現在と過去を行き来しながら儚くもかけがえのない瞬間を印象的に映し、国内外で賞賛された話題作。2023年8月19日、閉館間近の伊豆のホテルを幼なじみの宮田(宮田佳典)と訪れた佐野(佐野弘樹)は、妻の凪(山本奈衣瑠)を最近亡くし自暴自棄に陥っていたが、5年前に出逢い恋心を育んだ様々な場所を、凪の赤い帽子を探しに巡る中で、変化が芽生える。
出演:谷口蘭、稲葉雄介、嶺豪一、足立智充、原田浩二、稲垣雄基、田中里奈、あらい汎、のぼ
年末の無機質な工場に居残る、各々に苦悩をもつ従業員らの心の彷徨を描く。初長編も高評を得た五十嵐耕平の東京藝術大学大学院修了作で、現代の閉塞感を掬い取る近未来もの。憲法改正で国防軍が創られ、東京五輪も迫る2017年12月30日、ゴミ処理工場に犬が迷い込む。ゲームに夢中のケン(稲葉雄介)とゴウ(嶺豪一)、新年飾りに勤しむヤナさん(原田浩二)らを横目に、上司との不倫に悩み犬を探すタニちゃん(谷口蘭)は、亡き元工場長の父の気配を感じる。
出演:古川鳳羅/古川蛍姫/古川知里/古川孝/工藤雄志/はな
雪国を舞台に、学校をさぼった少年のささやかな冒険を描くロードムービー。二人の気鋭の共同監督作で、少年と実の家族を演者にドキュメンタリー風に撮りつつ、映画ならではの幻想的瞬間を散りばめた注目作。雪深い青森で、毎日夜中に起床し町の市場に向かう魚屋の父(古川孝)の出がけに目覚めた6歳の息子(古川鳳羅)は、寝付けぬまま一枚の絵を描き上げる。翌朝、登校途中に絵を父に届けようと思い立った息子は、慣れない足取りで市場を目指す。
出演:佐野弘樹/宮田佳典
ある海辺の町を訪れた二人の幼なじみの移りゆく心模様を、細やかに描く短編。主演二人の提案を受け、「SUPER HAPPY FOREVER」の叩き台として制作された一編で、同作の公開に併せて劇場公開もされた。海が一望できる古びたホテルに旅行で訪れた佐野(佐野弘樹)と宮田(宮田佳典)は、気心の知れた幼なじみ。陰謀論に傾倒する宮田と、彼をたしなめる佐野との間に、険悪な空気が流れ始めた頃に、宮田の認知症の父からの携帯電話が鳴る。