2024年2月に放送した企画「<清順美学>4Kで甦る【大正浪漫三部作】」を多くの反響の声にお応えして、清順監督の祥月2月に再放送。
さらに、「ツィゴイネルワイゼン」をはじめとする大正浪漫三部作のいずれにも出演している原田芳雄の今年行われた恒例の“バースデーライブ”を中心にした番組もあわせて放送します。
2月24日(月)~27日(木)よる8時スタート
出演:原田芳雄/大谷直子/藤田敏八/大楠道代/真喜志きさ子/麿赤兒/樹木希林
内田百閒の「サラサーテの盤」ほかの短編小説をもとに、夢と幻想、生と死、時間と空間が交錯する鈴木清順独特の映像美学で描かれた日本映画史に残る傑作。ベルリン映画祭審査員特別賞。キネマ旬報ベストテン第1位。帝大のドイツ語教授の青地(藤田敏八)と同僚の無頼の友人・中砂(原田芳雄)の関係を軸に、二人が旅先で出会った芸者・小稲(大谷直子)、小稲と瓜二つの中砂の妻・園(大谷直子の二役)、さらに青地の妻・周子(大楠道代)らが、現実とも幻想ともつかない幽玄の世界で交流する。荒戸源次郎の製作会社シネマプラセット初製作作品で、インディーズ映画としては異例の96,000人を動員する大ヒット作となった。
出演:松田優作/大楠道代/加賀まりこ/楠田枝里子/原田芳雄/中村嘉葎雄
泉鏡花の原作を鈴木清順が映画化。大正末年。新派の劇作家・松崎(松田優作)は、品子(大楠道代)とイネ(楠田枝里子)という美しい女と出会う。「金沢、夕月楼でお待ち申し候」という品子の巧みな誘いにたぐり寄せられ金沢に向う松崎は、いつしか愛憎と官能の夢の世界に取り憑かれてゆく。"フィルム歌舞伎"と呼ばれた華麗な色彩美、大胆奔放な映像は清順美学の決定版と言われた。
出演:沢田研二/原田芳雄/毬谷友子/宮崎萬純/広田玲央名/大楠道代/坂東玉三郎
美人画で知られる、大正浪漫を代表する画家・竹久夢二と、彼を取り巻く人々の愛憎を艶やかな映像美で描いた、「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」に続く鈴木清順の"大正浪漫三部作"最終章。沢田研二が、どこか明るく飄々と振る舞いながら可笑しみと色香を感じさせる夢二を好演。夢二が金沢に逗留した際のエピソードをモチーフに描く。
出演:出演者:原田芳雄、原田喧太 ゲスト:佐藤浩市、宇崎竜童、江口洋介、大森南朋、仲野茂、岸部一徳、桃井かおり、山崎ハコ、FlowerTop ナレーター:大森南朋
2011年多くの人に惜しまれながら亡くなった名優・原田芳雄はブルースシンガーでもあった。1940年、閏年の2月29日生まれの原田芳雄は、4年に1度バースデイライブを行うのが恒例行事となっていた。そのバースデイライブは、亡くなった今も多くの仲間によって受け継がれている。そして2024年は21回目のバースデイだ。ライブを取り仕切るのは、息子・ギタリストの原田喧太。来るもの拒まず去るもの追わずのキャラクターで知られる原田芳雄の元には、いつも多くの仲間が集まっていた。ライブにはゲストとして多くの仲間が駆けつけた。原田がブルースを始めるきっかけとなった宇崎竜童、原田芳雄の歌がきっかけで自らも歌を始めた佐藤浩市、自分が辛いときはいつも一緒にいたという桃井かおり、原田芳雄に命を救われたという山崎ハコ、原田芳雄に憧れていたという江口洋介、大森南朋。ロックバンド、アナーキーの仲野茂。豪華ゲストが芳雄が歌っていた唄を歌い、一夜限り芳雄を甦らせる。また1980年から芳雄のバックバンドを務めていたフラワートップも4年ぶりに再結成。芳雄の過去映像のボーカルに現場で生音を合わせる。現在と過去が交錯するステージに、会場では多くの涙が溢れた。番組はライブができるまでのドキュメントと多くのゲストの原田芳雄の人柄を語るインタビューを交えてバースデイライブの模様をお届けする。