昭和100年<9月>没後10年 我が美わしの原節子

今年の9月に没後10年を迎える女優・原節子の映画を特集。
戦前から戦後にかけての日本映画を代表する女優で、小津安二郎、黒澤明、木下惠介、成瀬巳喜男ら、名だたる巨匠に請われ日本映画史に残る数々の名作に出演。

今回は、1935年のデビューから約30年に及んだフィルモグラフィの中から、10代~20代の初期の貴重な作品を放送。
はつらつとした魅力、神々しいまでの美しさが際立つ3作品をセレクト。
原節子のイメージとして語られがちな、たおやかで楚々とした役柄とは一味違った、強く逞しく、お茶目で勝気、そしてとびきり美しい魅力が詰まった作品の数々をお送りします。

9月11日(木)から25日(木)まで毎週木曜午後

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お嬢さん乾杯!
放送日:9月11日、9月18日
1949年・モノクロ    監督:木下惠介   脚本:新藤兼人  
出演:原節子/佐野周二/佐田啓二/村瀬幸子/坂本武/東山千栄子  

自動車修理工場を経営して成功した地方出身者の圭三(佐野周二)に、元華族の令嬢・泰子(原節子)との縁談が持ち上がる。最初は乗り気でなかった圭三だったが、泰子に会った途端、そのあまりの美しさに一目惚れ。かくして、ふたりのぎこちなくも微笑ましい交際が始まるのだが…。原節子が第4回毎日映画コンクール女優演技賞を受賞。

お嬢さん乾杯!(C)1949松竹株式会社
東京の女性
放送日:9月18日、9月25日
1939年・モノクロ    原作:丹羽文雄    監督:(演出)伏水修   脚本:(脚色)松崎與志人  
出演:原節子/江波和子/立松晃/水町庸子/鳥羽陽之助/如月寛多  

戦前の東京を舞台に、男性優位社会で恋と仕事に揺れつつ奮闘するモダンな女性を描出。人気スターの原が、先駆的なキャリアウーマンの躍進を洋装姿で颯爽と演じ、女優としての評価を一層高めた注目作。銀座の自動車会社でタイピストとして働く節子(原節子)は、事故で働けなくなった父に代わり大黒柱として家庭を支えるべく、知識やスキルを懸命に身につけてセールスレディに転じ、同僚の木幡(立松晃)ら男性社員に負けじと、めきめき頭角を現していく。

東京の女性(C)1939 TOHO CO., LTD.
姉妹の約束
放送日:9月25日
1940年・モノクロ    監督:(演出)山本薩夫   脚本:(作)山下與志一  
出演:花井蘭子/原節子/英百合子/若原春江/大川平八郎/小杉義男  

父の留守を守りながら、母と三姉妹でたくましく生きる姿を描いた人間ドラマ。岡村家は、軍医として父が応召され、母(英百合子)と3人娘(花井蘭子・原節子・若原春江)で暮らしていた。ある日、隣りに大岩老人(小杉義男)とその孫・喬(中村彰)が越して来る。やがて互いの家族は親密になっていき・・・。元気で勝ち気な次女・幸子役を原節子が熱演。

姉妹の約束(C)1940 TOHO CO., LTD.