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2023.12.01 | 【訃報】脚本家の山田太一さんが亡くなられました(享年89) |
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「男たちの旅路」「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」など、
日本のテレビドラマ史に残る数多くの名作ドラマを手掛けた脚本家、小説家の山田太一さんが11月29日に亡くなられました。89歳でした。
東京・浅草出身。
早稲田大学教育学部を卒業後、松竹で木下惠介監督に師事し、1965年にフリーの脚本家に。
73年「それぞれの秋」(TBS)で芸術選奨新人賞受賞。
76~82年「男たちの旅路」(NHK)は、鶴田浩二演じる特攻隊の生き残りの警備員を主人公に若い世代との相克などを描いて大きな反響を呼びました。
また、多摩川の災害をモチーフに家族のもろさを描き、後にドラマの金字塔とも言われた「岸辺のアルバム」(77年・TBS)や、
「ふぞろいの林檎たち」シリーズ(83~97年・TBS)、「獅子の時代」(80年・NHK)、
「想い出づくり。」(81年・TBS)、「早春スケッチブック」(83年・フジテレビ)など、ドラマ史に残る名作を多数送り出しました。
脚本を担当した映画「少年時代」(91年・篠田正浩監督)で毎日映画コンクール脚本賞ほか受賞。
作家としても活躍し、1988年に小説「異人たちとの夏」で山本周五郎賞を受賞、後に大林宣彦監督により映画化されました。
晩年も東日本大震災をテーマにした「時は立ちどまらない」(テレビ朝日・2014年)、
「五年目のひとり」(テレビ朝日・2016年)といった意欲的なドラマを発表していました。
日本映画専門チャンネルでは2015~2017年に「山田太一劇場」と題したレギュラー企画を放送し、大きな反響がありました。
85年に菊池寛賞、92年度毎日芸術賞、2015年朝日賞受賞。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。